私に似た人
なぜか、昔から人違いをされる。
他県から熊本県に越して来た当初から、知らない人に「○○ちゃん」と全然知らない名前で呼ばれる事がたまにある。
子供の頃は警戒心が強かったので、「声掛け事例か」と疑ったが、相手の話しを聞いてみると「姪にそっくり」だとか、同年代だと「友達にそっくり」だとか私に似てる人が日本国中に複数人いるようだ。
人によっては一方的に一気に話して、さよならと帰っていく人もいた。
中には、とぼけていると疑われて本当に違うのかと問われることもあった。
最近も「××さん?」と問われた。
「違いますよ」と丁寧に人違いと伝えると、「えーっ そっくり!」と不思議がられた。
今は携帯やスマホがあるので、私に似てる人の写真がないか聞いたら、撮ってないそうで、その場で私の写真を撮って相手に見せて欲しいと言ったけれど、生憎写真を撮るツールを忘れたそうで残念そうにしていた。
私も幼い頃からの歴代そっくりさんに会いたいよ。
ちょっと待て、オカルト話ではドッペルゲンガーに会うと何か良く無い事がおきるなんて聞いた事があるぞ。
小学5年の頃、流感で高熱を出して家で動けず寝込んでいた。
すると買い物から帰って来た母が、「あんた熱あるのになんでニコニコ堂をうろついてたの!」と凄い剣幕で怒鳴られた。
体がだるくて動けないのに、ニコニコ堂までは自転車で5~6分は掛かる。
ずっと寝てたと言うと、「親が見間違える訳ない」と言って信じてもらえなかった。
その幻の私は同年代の少女と談笑していたそうな。
当時は談笑する友達なんて居なかったから絶対私ではない。
会いたい様な、怖いような、ドキドキしちゃう わたしの胸。